はじめに
どうも、うさうさです。
先日、お散歩をしていたら、久々に猫さんを見かけました。黒猫さんです。民家のお庭でまったりされていて、とても可愛かったです。以前もそこで見かけたことがあるので、おそらくそのお宅の飼い猫さんなのでしょう。
うさうさは言わずもがな、うさぎですが、猫さんとも友好条約を結んでいる(つもり)なので、猫さんが大好きです。生まれ変わったら猫になって、毎日小さな冒険の旅に出たいものです。
そこで今回は、小さな黒猫がひょんなことから、冒険する本をご紹介します。

にゃんとも面白いのよー。
- 小学校中学年~大人
- 猫になりたい人
- 冒険したい人
『ルドルフとイッパイアッテナ』
概要
『ルドルフとイッパイアッテナ』斉藤 洋/作 杉浦 範茂/絵
講談社 1987年 ISBN:4-06-133505-7
小さな黒猫のルドルフは、ある日トラックに乗り込んでしまい、知らない町に辿り着いた。そこで出会ったのは、大きなな野良猫のイッパイアッテナ。ルドルフは無事に家に帰ることができるのだろうか?
あらすじ
旅のはじまり
ルドルフはリエちゃんのお家で飼われている黒猫です。いつものように魚を盗んだところ、魚屋に追いかけられてしまいます。逃げる途中、走り出したトラックの荷台に飛び込んだところ、魚屋の投げたモップが頭にあたり、トラックの中でそのまま気を失ってしまいました。

スリリングだけど、ルドルフの賢さが分かるのよー。
見知らぬ町での出会い
目を覚まして外を覗くと、トラックはすでに知らない町を走っていました。そしてトラックを降りると、ルドルフより二回りも大きいトラ猫に見つかってしまいます。必死の思いで手に入れた魚を寄越せと言うのです。悔しいけれど、ルドルフに敵いそうな相手ではありません。ルドルフは「そんなにほしけりゃ、くれてやるよ」「弱い者いじめをするやつは、どこにでもいるもんだ」と言い、立ち去ろうとすると、強気なその態度が気に入られてしまいます。トラ猫の名前を尋ねてみると「おれの名まえは、いっぱいあってな」と言うので、そのままイッパイアッテナと呼ぶことにしました。
野良猫生活
イッパイアッテナに付いていくことにしたルドルフ。イッパイアッテナは色んな人間に顔が効き、一緒にいるとあちらこちらでご飯がもらえました。そして、イッパイアッテナは、昔の飼い主に字を教えてもらったことがあり、人間の文字が読めると言うのでした。本を読むことができるイッパイアッテナは知識が豊富です。その事に憧れたルドルフはイッパイアッテナから文字を教えてもらうことになりました。
ルドルフの住む町は……
夏休みの小学校はほとんど人が来ません。そこでふたりは、小学校の校庭で文字の勉強をするようになりました。イッパイアッテナはもちろんのこと、ルドルフも覚えが早く、次々と文字を覚えていくのでした。そんなある日、テレビにルドルフの住んでいた町が映ります。イッパイアッテナは地図を開いて、その町の場所を突き止めますが、そこまで辿り着くのはなかなか難しいようで……。

無事に帰れるか、ドキドキなのよー。
終わりに
プロローグからとても惹きつけられる作品でした。著者の斉藤洋さんは「おばけずかん」シリーズなども有名ですが、『ルドルフとイッパイアッテナ』で講談社児童文学新人賞を受賞し、デビューしました。あとがきまでしっかり面白いので、ぜひ最後までじっくり読んでいただきたいです。
猫は自由気ままに生きていると思っていましたが、この本を読むと、実はこんなに知恵を働かせている賢い生き物なのかも、なんて思えてきます。またあの黒猫さんに会えたら、今度はお話ししてみたいと思います。

黒猫さん、君の名は……?
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