「相手を大切にしたい」悩める人におすすめな本

はじめまして

♪世界でいちばんうさぎさま
どうも、うさうさです。

うさうさは人間界で暮らすうさぎです。
図書館で司書として働いています。

そんなうさが出会った本たちをここで紹介したいと思います。

うさうさ
うさうさ

公務員じゃないのよー

大切な人

突然ですが質問です。
皆さんは大切な人はいますか?

うさにはいます。

でも「人」と「人」、「うさぎ」と「うさぎ」。
上手くいくことばかりではありません。
本当に相手のことを大切にできているのかな……?
と不安に思う時もあります。

そんな悩める方におすすめなのが、
今回ご紹介する『くろりすくんとしまりすくん』です。
この本では相手を思いやる気持ちが、
丁寧に、やさしく描かれています。

こんな方におすすめ
  • 小学校低学年~大人
  • ほっこりしたい
  • 大切な人がいる
  • うさぎよりリス派だ

『くろりすくんとしまりすくん』

概要

本の情報

『くろりすくんとしまりすくん』いとう ひろし/作・絵
講談社 2020年 978-4-06-519158-3

小学校低学年向けの読み物ですが、大人の方にぜひおすすめです。
大人でもホロリとします。

著者は『ルラルさんのにわ』のルラルさんシリーズや
『おさるのまいにち』のおさるシリーズでおなじみの、
いとうひろしさんです。

うさはこの本から、いとうひろしさんワールドにどっぷりハマっていきました。

うさうさ
うさうさ

子供の頃に出会いたかった……!

あらすじ

ある春の日、くろりすくん は しまりすくんと出会います。
ふたりはあっという間に仲良くなり、一緒に過ごすようになります。
ただ、しまりすくん は くろりすくんと違って冬眠をするようで……。
くろりすくん と しまりすくんが過ごす一年間のお話です。

しまりすくんとの出会い

ある日、主人公のくろりすくんは、埋めておいたきのみが
何者かに掘り起こされていることに気が付きます。
その何者かが、しまりすくんでした。

はじめは腹が立つ くろりすくんですが、
しまりすくんが きのみをご馳走してくれるというので
「それ、ぼくのきのみなんだけど」
と思いながらも、ついていくことにしました。

これがふたりの出会いでした。

うさうさ
うさうさ

マイペースな しまりすくんと
おっとりな くろりすくんの掛け合いが楽しい♪

同じりすでも

くろりすくんと しまりすくんは仲良くなり一緒に遊ぶようになります。
でもふたりは同じりすでも種類が違います。
棲むところや生活スタイルも違えば、
特技や趣味も違います。

それでも一緒にいたい。
そう思って、お互いを尊重して暮らしています。

ある日、くろりすくんは木登りの苦手なしまりすくんに合わせて枝を飛んでいると、
よく知っているはずの森が「もっとふかく もっとひろく」なっていることに
気がつきます。

一緒に過ごして相手の目線に立って考えることで、
いつもとは違う景色が見えるんですね。

うさうさ
うさうさ

相手の気持ちになって考える。
大事なことなのに、大人でも忘れがちなのよー。

冬眠のときがやってきて

冬のはじまりが近付いたある日、
くろりすくんは しまりすくんを待っていました。
けれど、なかなか現れません。

いやな予感がしました。

しまりすくんは人知れず、ひっそりと眠りについてしまっていたのでした。
くろりすくんは しまりすくんの隣にもぐりこみますが、すぐに目が覚めてしまいます。

そしてひとり外に出ると、冬がやってきていたのでした……。

ひとりの冬

くろりすくんは しまりすくんのいない、ひとりの冬を過ごします。
しまりすくんが見ることのないこの景色を、
しっかり覚えて伝えよう。
そう思うと、厳しい冬も美しく感じるのでした。

──しかし、くろりすくんに危機がおとずれます。
そんなとき、くろりすくんは静かにしまりすくんを想います。

うさうさ
うさうさ

危機的な状況でも しまりすくんを想う、
その くろりすくんのことばに、心を掴まれました。

おわりに

本当に大切な人でも、
相手を思いやることってなかなか難しいですよね。
頭ではわかっていても上手く行動に移せなかったり……。

今回ご紹介した『くろりすくんとしまりすくん』は
「思いやるってこういうことなんだ……」とハッとさせられた一冊です。

りすくんたちを見ていると、優しくなれる気がします。
ぜひこの本を読んで、大切なひとのことを思い浮かべてみてください。

うさうさ
うさうさ

きのみ でも買って帰るのよー。